04/26/2024

睡眠外来で働く看護師に求められる役割

日本人の約四割が、眠りが浅い、寝つきが悪いなど睡眠の関する悩みを抱えていると言われています。直接すぐ病気につながるということはありませんが、仕事や家事などの日々の行動に大きく影響します。もちろん、エスカレートすれば疲労が取れず、免疫力が下がって病気を引き起こすケースもあるでしょう。また、神経科や心療内科に関係する症状が原因で睡眠に支障が出ているケースもあります。

こうした睡眠の問題に特化した診療科として、近年需要が高まっているのが睡眠外来です。これまでは眠剤などを処方する薬物療法がメインでしたが、今は多くの現場でカウンセリングなどで睡眠の質を改善するアプローチを導入しています。

睡眠障害はその原因が多様にあるため、特定するのが困難なケースが多いです。そのため、患者自身が、自分の睡眠や生活習慣を振り返って日記やメモを残すことが求められます。基本的には、就寝時間、実際に眠りに入った時刻、起床時間を記録します。また、前日にコーヒーを飲んだり、スマホ操作など眠りを妨げるアクションがあったかも書き記す必要があります。

日常を記録することは、かなり大変なことであり、患者によっては苦痛かもしれません。しかし、就寝前にこれをやればぐっすり寝れるなど、眠れるルーティンを発見できれば、自力で睡眠障害を改善できる可能性が出てきます。そこで看護師は患者に対し、記録が治療や完治につながるヒントになること、そしてぐっすり眠れるようになるメリットや重要性を根気強く説明し、記録の大切さを自覚・認識してもらうようサポートする必要があります。